「自分が変われば、相手も変わる」~保護者様向け勉強会

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キョウコ

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塾スタッフ。塾生さんや、塾生の親御さんと、いろいろなお話をしながら、塾生と先生の間をつないでいきます。そうして見えてきた塾の魅力を、より多くのかたにお伝えしていきます! 

こんにちは! キョウコです。

9月6日(日)に塾生の親御さんを対象として、今年度2回目の「保護者様向け勉強会」が開催されました。

親御さんにぜひ知っておいてもらいたい、子どもの能力を引き出す接し方や心構えなどを、ステップアップ講師の村田先生と経営コンサルタントの小田さんからお伝えさせていただきました。

私はずっと後ろで見ていたのですが、本当に素晴らしい内容で、親子関係に限らず、全ての人間関係に通じるなと思いました。

今日は、そんな勉強会での学びをお伝えします。

 

歯科医の父をもつSちゃんが、歯学部を目指すことになったワケ

大学受験生といえば、人生の方向性を決める一つの分岐点。

この時期に親御さんから進路を勝手に決められたり、価値観を押し付けられたりして、ストレスを感じたことのある人は少なくないと思います。

ですが、親御さんの行き過ぎた干渉は、子どものやる気を下げるだけでなく、子どもの自立を阻み、自尊心を傷つけてしまいかねません。

ひいては、子どもが「引きこもり」になったり、親御さんの人生までも停滞する悪循環にもつながることも。

 

私も入塾説明や三者面談に同席して、お母さまやお父様のお話をうかがったとき、お子さんのために「良かれ」と思っていらっしゃるのは分かるのですが、さすがにそれはやり過ぎでは? と感じることは、何度かありました。

この日の勉強会では、親御さんの接し方でこんなに変わるのかと驚いた、ある卒塾生のエピソードが紹介されました。

山口県出身のSちゃん。彼女のお父さんは歯科医でした。

医院の後を継がせたいという思いから、「歯学部を受けるんだよね」と毎日Sちゃんに電話をかけてくるお父さん。

さらに、

「毎朝、起床メールを送ってきなさい」とか、

「こんな人とは接してはいけないよ」とか、

「成績はどうだ?」とか

「困っていることはないか?」と、

あれこれ口を出してくるのです。

Sちゃんにしてみれば、電話に出るのも、メールの返信をするのも時間が惜しい。「勉強の邪魔をしないで」としか返事しませんでした。

 

すると、ある時からぱったりメールも電話もこなくなったのです。Sちゃんは、ノビノビと勉強できるようになり、成績も上がっていきました。

 

なぜ急に連絡が来なくなったのか。

不思議に思ったSちゃんが、後から理由を聞いてみると、

お父さんは、Sちゃんの様子から、自分は言いすぎてるのかもと反省し、「Sに期待するのは諦めよう」と思ったそうです。

そうして、一代で終わってもいいと開き直り、歯科医業に専念することにした、と。

それからのお父さんは、毎日、毎日、患者さんのことを考え始めました。一人ひとりとしっかり向き合い、説明の仕方にも工夫を重ね、より良い治療を心がけて改善の日々を送っていたのです。

そうして、数か月が経ったある日。

受験の準備のために実家に戻ってきたSちゃんは、町の人から父親のウワサを聞いて驚きます。町一番の歯医者さんとして、大人からも子どもからも慕われるようになっていたのです。

そんな父の評判を聞いたSちゃん。働く父の姿をみて「かっこいいな…」と思い、「やっぱり、私も歯学部を受験しよう」と決めたのでした。

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自分の進路を見つけていくとき、親御さんの影響は思っている以上に大きいもの。

だからこそ、ポジティブな面から影響を受けることがとても大切です。

親子では距離が近すぎて、自分の行動が行き過ぎているのかわからなくなるものですが、他人の話となるとよくわかるもの。

そこで、勉強会では親御さんが持つ子どもへの影響力を、良い方向へ発揮していただくための秘訣を、このようなエピソードとともにお伝えしています。

こんな事例をいくつか聞いた親御さんからは、

「子どもに嫌がられる言葉を連発していたと気づいた」

「自分が親からされていイヤだったことを、自分もしていたことに愕然とした」

といったお声も多く

「自分がいかに思い込みに縛られて生きてきたかに気づいた。

 もっと自由に生きよう、子どもの進路も自由にさせよう」

と決意される方もいました。

人間関係の極意は、家族関係にある

実はこういうことって、親子関係だけでなく、夫婦関係や恋人同士、上司部下の関係にも当てはまるんです。

妻が夫に、

彼氏が彼女に、

上司が部下に、

あれこれ口を出していた間は何も改善しなかったけど、

自分が変わったら、相手も変わった、と。

人間関係といえば、その始まりは家族です。

父親との関係は、社会との関係の、

母親との関係は、身近な人間関係の、

そのひな型となり、人生に影響を与えています。

なので、親子関係と向き合い、乗り越えることは、社会での働き方や人とのつき合い方を変え、新しい人生を創造していくことにもつながっているのですね。

勉強を教えるだけが、成績を上げる方法ではありません。

子どもへの接し方を変えて、本来持っている能力を引き出すなんて、ステップアップならではだなあ、と思いました。

『保護者様向けの勉強会』、大学受験生をもつ親御さんはもちろんですが、お子さんが何歳であっても役に立つ内容です。

いつか全国で開催できたらいいですね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。